保護活動に思うこと
野良猫の事を知っていくうちに私がたどり着いたのは
「現在7万頭ほどの犬・猫が1年間で殺処分されている」
という現実でした。
そして、その7割ほどが仔猫だそうです。
本来、野生の猫はヤマネコだけで
野良猫は野生の猫ではありません。
野良猫が現在のような状況になっている所には
人間の都合が関わっています。
そして、増えすぎて管理する場所も人もいないという事情から
殺処分という形を取らざるを得ないという現状です。
私が願うのは「殺処分をなくす事」です。
その為の、今現在取れる方法として期待されているのがTNR活動です。
私は「この方法が良い!」と思ってTNR活動を選択しているわけではありません。
猫が増え続ける限り、殺処分は続きます。
野良猫をすべて引き取って管理する場所・お金・人・・何もありません。
保健所で処分を待つしかない犬や猫をすべて引き取ってきて
保護する場所もありません。
でも、人間だけの都合で毎日意味なく処分=殺される犬や猫を
「仕方ないよね」と割り切ることもできません。
自然淘汰とも思えません。
「増えすぎて困って殺すなら、新たに生まれないように手術する方がましかな・・」
そういった訳で、仕方なくです。
今できる事はこれしかないという、苦し紛れな選択のTNR活動です。
T=捕獲
N=去勢・不妊手術
R=元の場所に放し野良生活を続けてもらう
そして、この「R」に関しては本当に大きな課題だと感じています。
今は、仔猫など里親さんを見つけられそうな子達は保護して
家での生活に慣らして里親さんをみつけます。
でも、すっかり外の生活で生き抜いてきている成猫は
里親になってくださる人もなかなかいないだろうという事で
捕獲した場所に放します。
ここに大きな問題があります。
「もう、戻さないで欲しい」と思う人も多いからです。
可能ならば、シェルターのようなものがあれば成猫も全頭そこで保護できれば
良いのかもしれません。
現実、そんな場所はありません。
猫にとったらどうなのかも、私にはわかりません。
ずっと外で暮らして来た子は外に戻りたいのだろうか。
それとも雨風凌げるシェルターがあればそちらの方が良いと言うのだろうか。
猫と話ができたらな~といつも思います。